荒船風穴に行った
世界遺産荒船風穴とはいったいどうのような所なのか?と興味がわいて行ってきました。
ろくに調べずに駐車場を降りたらすぐ見られると思い込んで現地の荒船駐車場に着きましたが、そこにいた管理の方にはいコレと杖を渡され・・・
「え?これが必要なほどキツイのですか?」「はい、頑張ってください」との返答が・・・
私自身山登りなど苦手なので躊躇しましたが、桐生市から下道走ってこんな山奥までわざわざ来たんだから、行くしかないぞ~と覚悟を決めて行きましたが・・・・見て帰ってきた時は疲れ果ててしまいました。ぐた~。運動不足だから足がプルプル。
目次
・荒船風穴とは
・見に行くベストな季節とは?
・見学の様子と感想や口コミ
・遊歩道が疲れたワケ
・パンフレットや資料
・アクセスや駐車場など
・周辺観光と温泉
荒船風穴とは
風穴とは分かりやすく言えば天然の冷蔵庫。読み方は「ふうけつ」または「かざあな」。「ふうけつ」という呼び方は明治以降蚕の卵を冷やすようになってから言われたみたいで「荒船風穴」は一般的に「あらふねふうけつ」と読むらしいです。風穴で有名なのは関東近辺なら富士山青木ヶ原樹海にあると富岳風穴。富岳風穴も荒船風穴も蚕の卵の貯蔵をしていたのですが、富岳風穴は天然記念物の洞窟、荒船風穴は洞窟ではないのですが蚕の卵の貯蔵をしていた日本全国にある風穴の中で一番の卵の貯蔵量だったそうです。
明治の世、富国強兵の為生糸を作り海外輸出して外貨を稼いでた時代、近くに住んで養蚕製造業を営んでた「庭屋静太郎」が「春秋館」を組織して明治38年に1号風穴、明治41年に2号風穴、大正4年に3号風穴を作り営業してたそうです。荒船風穴に持ち込まれる卵は群馬県内だけでなく、日本全国の都道府県から鉄道を使って下仁田駅まで送られ、そこから春秋館の人たちが牛や馬、人力で運んでいたそうです。
自然のままなら蚕の卵は寒い冬を経験してから春に孵化して蚕になるそうです。自然のままなら1年で1回のタイミングでしか蚕を育てる事ができませんでしたが、卵を風穴で冷蔵保存しておく事で孵化する時期を人工的にずらして1年中生糸の生産ができるようにしたそうです。
日本一卵の貯蔵量があった荒船風穴も昭和初期に冷蔵庫というものができて、わざわざ遠くの地まで卵を運んだりする必要がなくなった為、昭和18年で利用終了したそうです。
↑現地の案内ガイドさんが当時の写真などを見せてもっと詳しく説明してくれました。
見に行くベストな季節とは?
私が行ったのは紅葉が綺麗だった秋。
荒船風穴に行くと天然の冷蔵庫という冷気を感じる事ができるようになってました。写真を見てもらうと秋は風穴の温度が高く、紅葉は綺麗でしたが外気温も低く北風もあったので、風穴の冷たさがわかりにくかったです。
ガイドさんも言ってましたが、夏の外気温が高い季節に来ると、一番この風穴の涼しさがわかるそうです。
7月で風穴の温度は1.82℃、8月で2.57℃、だから夏の下界の外気温が25℃~35℃の時に行くのが冷たさが最もわかるベストな季節、ベストシーズンなんだそうです。
見学の様子と感想や口コミ
風穴風穴に行くと受付がありました。見学時間は9時30分から16時までで受付終了時刻は15時30分。
また、この辺りは冬は凍結や積雪もあり、12月1日~翌年3月31日までは冬季閉鎖の為に見学できないそうです。
見学する入場料は500円、高校生以下の生徒や児童、障がい者と付き添い1名までは見学料金免除だそうです。
荒船風穴見学チケット
いつもガイドさんがいて見学させてくれるのか?不明ですが、私が行った時はガイドさんが一緒に回って説明を色々してくれました。
世界遺産荒船風穴は、上の写真のように地下に石垣が積まれた穴が3つ。見所はこれだけだったんです。
ガイドさんがついてないで回っていたご夫婦も見かけましたが、私が説明パネルだけで3つの穴を見て回るだけだと地味な世界遺産の印象を受けたと思います。
ガイドさんが手持ちの資料を使って、この辺りの地形、なぜ洞窟じゃないのに冷えるのか?冷気はどうやって生まれるのか?石垣の上はどうなっていたのか?どうやって蚕の卵を保存していたのか?秋に見に来ちゃったけど本当は見に行くベストな季節とは?、温度計表示のパネルの温度はどこの石垣の隙間から吹き込む風の温度なのか?この辺りの集落の人たちの水はどこを使ってるか?もっと近場の駐車場なかったの?などなど細かい質問にもすぐ答えてくれたし、ガイドさんがいたおかげ見た目地味な世界遺産が、最盛期だった頃の姿も頭に思い浮かべる事もできました。
実際見学したら荒船風穴は以外と大きかった事と何故?洞窟でもない山の斜面で冷気が出てくるのか?謎でしたが、ガイドさんの説明でわかった事が私にとって一番大きかったですね。
ガイドさんがいなかった時の為に書きますが、この山の斜面、崩落で岩がゴロゴロ。遊歩道を歩いていても目につくと思います。冬に雪が降って春になると溶けて地下の中の岩の中につらら、氷となって貯まるそうです。春~夏になると山上の風が隙間から地下に入ると、冷たくなってる空気が押し出されて石垣で積まれた空間に入り込むんだそうです。冷たい空気は重いから下に溜まるから天然の冷蔵庫となったそうです。秋になると地化の氷も溶けて冷気が少なくなつので1年の中で風穴温度が高い季節。ここを冷蔵庫にって思いついた人凄いですね。
なおガイドさんと一緒に回った所要時間は約30分でした。ガイドさん詳しい説明ありがとうございました。
荒船風穴見学受付のすぐ近くには風穴冷風体験館というトイレと東屋風の休憩所もあり、ジュースの自販機も1台ありました。
荒船風穴と同様に地下に掘られて岩がゴロゴロしてる風穴冷風体験館の部屋にあって中に入ると、夏なら涼しい~と天然の冷蔵庫、天然のクーラーを体験できると思うのですが、11月初旬の紅葉の秋に行った私は外気温自体が低かったので、そういう体験が・・・・・・やっぱり荒船風穴は夏がベストでしたね。
なお、荒船風穴の風穴駐車場やこの受付周辺には食事処などがなかったので、ここまで来る途中で通過した神津牧場で帰りに立ち寄って食事などができました。
遊歩道が疲れたワケ
ろくに調べずに岩船風穴に行ったら駐車場からすぐだろうと思ってたのが間違いでした。
駐車場に着くと警備兼管理の方が「はいコレ」と杖を一本手渡してきました。他の観光客へも・・・・・・
山登りなど苦手な私は即座に「これが必要なほどキツイのですか?」
「20分ぐらいはかかりますよ。頑張ってください」といや~な予感がしてましたが桐生からココに来る為に下道走って約3時間・・・・・行くしかない。
遊歩道は車道で山道ではないから歩きやすかったです。
写真だとわかりにくいのですが急坂も急坂。
行きは足を踏み出せば勝ってに1歩1歩と踏み出してしまうほどの急坂で荒船風穴手前は何個かのヘアピンカーブを歩く事に。
途中道路脇には荒船風穴の涼しさが体験できる岩の隙間もあったりして・・・・ここで他の観光客の人と、帰りの事を考えると凄く怖いですね~と。皆うん。
荒船風穴手前は山道を入る看板があってそこから行きましたが帰りはヘアピンカーブを上がってきたのでどちらからでも行けると思います。
山道歩いても荒船風穴はまだ先。
見学受付近くの風穴冷風体験館というトイレと東屋風の休憩所に下りだけで到着。
見学終わって帰りは地獄でした。ここから駐車場まで上り続き。帰り道イヤだな~。
「信州に向かう古遺跡」という何が何だかわからない遺跡も道路脇にありましたが、それを見る余裕すらなく「はぁはぁ、ぜぇぜぇ」
景色も良かったですが見てる余裕なし。
途中三ヶ所ベンチのあった場所で小休止。
途中距離を示す案内板もあったから「がんばれ~」と自分に言い聞かせて上り続けました。
山ですから~
途中休み休みして上り続けたので普通の人は20分みたいですが、30分以上はかかりましたね。行き15分、帰り30分、ガイドさんとの説明30分、駐車場で休憩15分だったから荒船風穴所要時間は90分でした。
駐車場の警備と管理してた方に杖を返す時「辛かった~疲れ果てましたよ~」など色々と話しながら休憩して疲れもいくらかとれました。
荒船風穴上ってる最中、下ってる人のうち何組かは途中Uターンいて戻ってきてる人もいたり、風穴見学も上と下に行きますが、下をやめて帰る人もいたりして、写真じゃわかりにくいと思いますが、遊歩道の帰り道は激坂で疲れた~!おおげさに書いてないつもりですが私のように体力に自信のない人は見に行く覚悟が必要な場所かと。
この後神津牧場に立ち寄って食べながら大休憩しましたが、その時牧場の方と色々お話。
「荒船風穴見に行くのはいいけど帰りキツすぎますよね」
「そうですよね」
「よくある電気自動車バスとか導入しないんですか?」最近街周遊とか谷川岳一ノ倉沢でも登山の変わりに運行してる電気バスの事。
「実験をやったんですけどね~。坂がキツすぎて上らなかったんですよね」というほど凄い勾配の急坂の遊歩道なんですよ~。
思えば、途中で立ち寄った妙義神社や中之嶽神社の石段もきつかったけど、荒船風穴の上り坂の距離にしたらカワイイもんだったな。でも、めちゃ疲れた・・・・・
パンフレットや資料
見学時頂いた荒船風穴パンフレット1
荒船風穴パンフレット2
荒船風穴パンフレット3
荒船風穴パンフレット4
荒船風穴パンフレット5
荒船風穴パンフレット6
荒船風穴パンフレット7
荒船風穴パンフレット8
アクセス、駐車場、周辺
荒船風穴:住所:多分→群馬県甘楽郡下仁田町南野牧屋敷甲10690(交通規制区間の通行止めもある為カーナビセットは神津牧場に)
荒船風穴へのアクセスは上信越自動車道下仁田インターから国道254号線を長野県方面に約31.1キロで車で約52分の道のり。
中部横断自動車道(無料区間) 佐久南インターから国道254号線を群馬県方面に約29キロで車で約42分の道のり。
世界遺産富岡製糸場から国道254号線で約41.8キロ車で約72分。世界遺産高山社跡から高速道路(吉井~下仁田)と国道254号線を走って約58.4キロ車で約80分。世界遺産田島弥平旧宅から高速道路(本庄~下仁田)と国道254号線を走って約76.6キロ車で約100分
電車の場合、上信電鉄下仁田駅から観光タクシー利用(路線バスがない)→詳細・料金→荒船風穴・ジオパーク観光タクシー
私の場合、桐生市街地から下道だけを走って「荒船風穴」まで約97.1キロ、ノンストップなら車で約180分でした。
国道254号線を走ってると大きく荒船風穴、神津牧場入口の案内がありその山側に車を進めます。
カーナビに「荒船風穴」と登録すると道路規制で通行止めとなってる曲がり角に案内されるのでカーナビへは「神津牧場」とセットすると通行できる曲がり角が案内されます。
荒船風穴への道路は道幅が狭く何ヶ所かに分かれ道もありましたが、道路脇や道路上に荒船風穴と矢印んどで案内されたので迷わず行けました。
神津牧場内の道路も走り牧場を過ぎたらあともう少し。
荒船風穴無料駐車場到着。駐車場にも簡易トイレがありました。
荒船風穴見学受付所前の風穴冷風体験館には車イス専用駐車場がありましたが、遊歩道を走って行くのかな?ここはわかりませんでした。
また土日は必ず通行止めとなってる道路はガイドさんが平日は走れるような感じで話してましたが?不明。
以前は荒船風穴から見える駐車場へ行く一般道を利用してたそうですが、道幅がなさすぎてスレ違う事もできずクレーム多々の為に神津牧場を経由する道路に変えたそうです。
今の駐車場でも昔の駐車場に停めても荒船風穴見学は激坂を上ったり下ったりですね。
周辺観光と温泉
神津牧場:荒船風穴に行く時通るしランチなどの食事もできる~
日帰り温泉施設下仁田温泉荒船の湯:~荒船風穴から約16.5キロ車で約27分
中之嶽神社:妙義山の山頂付近にある神社~荒船風穴から下道で約35キロ車で約57分
日帰り温泉施設妙義温泉もみじの湯:荒船風穴から下道で約38.9キロ車で約67分
妙義神社:荒船風穴から下道で約39.9キロ車で約68分
碓氷関所跡:荒船風穴から下道で約44.4キロ車で約78分
碓氷鉄道文化むら:荒船風穴から下道で約44キロ車で約78分
世界遺産富岡製糸場:国道254号線で約41.8キロ車で約72分。
磯部温泉:荒船風穴や妙義山、富岡製糸場にアクセスの良い温泉地~荒船風穴から下道で約42キロ車で約67分
コメント/口コミ